あさもとクリニック【あさもと通信】心療内科的疾患等・休職後の職場復帰の問題

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あさもとクリニックポイント休職後の職場復帰の問題


仕事においてストレスが原因で強い不安、悩みを抱えている労働者は6割を超えています。
平成12年、厚生労働省により「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」が公表され、多くの会社では心の健康について関心をよせ、啓蒙活動が盛んとなりましたが、今日においてもなお心の病気で休んでいる患者が多いのが現状です。また、休職後の復帰がうまくいかず、数回にわたり休職をつづけている方もいますので、職場復帰支援が重要な問題となっています。
職場復帰支援の全体の流れとしては、以下のごとくです。

<第1のステップ>

病気休業を開始する、つまり主治医による病気休業の診断書を会社に提出し、会社も休職を了承する段階です。

<第2のステップ>

患者が職場復帰を希望し、主治医も職場復帰可能と診断する場合です。その際、業務遂行能力について評価を行いますが、主なところは
(1) 睡眠がうまくとれているかどうか
(2) 昼間の眠気があるかどうか
(3) 集中力がどのぐらい回復しているか
(4) ラッシュアワーの通勤ができるかどうか
(5) 仕事復帰した場合、作業による疲労の回復具合はどうか
などをみて判断します。

<第3のステップ>

職場復帰に関する産業医の診察および職場復帰支援プランを作成します。産業医は主治医と異なり、職場の状況をよく把握していますので、業務遂行の能力を検討し、職場適応の可能性を考え、職場全体に対する影響、業務面の安全配慮について考慮します。その結果を踏まえて、人事部により復帰日の決定をします。同時に管理者による就業条件、たとえば、朝の時差出勤、超過勤務の規制などを配慮します。

<第4のステップ>

最終的に職場復帰を決定します。しばらく休職している場合、いきなり元と同じように働くことができません。そのために職場復帰過程の3段階をふみます。
(1) リハビリ出勤
あくまでも治療の一環として、休業期間中に通勤や勤務を行います。作業の負担がどの
ぐらい残るか、人間関係の再構築がうまくいくかどうか、症状が悪化するかどうかを検
討します。
(2) 試し出勤
実際の職場復帰の可否を決めます。一定期間通勤および勤務が可能かどうかをみます。
(3) 慣らし勤務
通常勤務の開始前に軽減作業や労働時間の短縮の状態でどのぐらい仕事ができるかをみ
ます。

<第5のステップ>

職場復帰後のフォローアップが必要です。病気の再発が時折見られますので早めの手当てが重要です。そのためには、4つのケアが重視されます。
(1) セルフケア:患者によるストレスの対処・解消
(2) ラインによるケア:現場の責任者による職場環境の改善、個別の対応
(3) 事業場におけるケア:産業医・衛生管理者による対策の提案・推進
(4) 事業場外資源によるケア:カウンセリング専門の所などの活用

<参考資料>日本産業精神保健学会:メンタルヘルスと職場復帰支援ガイドブック

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